コラム 添乗員のお仕事①「打合せ業務」

”添乗員のお仕事”について、皆さまはどのくらいご存じでしょうか?
添乗員付きのツアーに参加されたことがある方なら、なんとなくイメージは湧くかと思いますが、
「ガイドさんとの違いがよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな添乗員のお仕事について、連載でご紹介していきます。

添乗員とは、旅行会社が主催するツアーに同行し、旅程を管理するお仕事です。
「管理」と一言で言っても、その内容は多岐にわたります。
予定通りに行程が進むようにバスのドライバーさんや観光施設の担当者と連携してツアーを指揮するのはもちろん、
お客様の安全確保や、予期せぬトラブルへの対応、またガイドさんが同乗しない場合には観光案内も行います。

では、実際にどのような流れでお仕事をしていくのか、
パンフレットに掲載されているような募集型の国内ツアーを例に見ていきましょう!

【打合せ】

一般的な募集型国内ツアーでは、ツアーの約3日前〜前日に「打合せ業務」を行います。
その際の主な内容は次の通りです。

  • パンフレットと実際の行程に差異がないかの確認
  • お客様情報の確認
  • 関係機関への最終連絡
  • 観光地の最新情報収集
  • 必要に応じてお客様へのご挨拶のお電話
  • バス座席・新幹線座席・宿泊ホテルの案内表作成

このような準備を整えていきます。

筆者は、この「打合せ」こそが添乗員の**“勝負所”**だと考えています。

“このツアーの目的・見どころはどこなのか?
ツアー企画者はお客様に何を届けたいのか?”

これを念頭にツアー内容を読み解き、その目的を達成するために行程上の障害がないかを確認します。
もし問題があれば、ツアー企画者や関係機関と連携し、一つずつ丁寧に調整していきます。

この準備がしっかりできているかどうかで、当日のスムーズさやお客様の満足度が大きく変わります。
トラブルが発生した際も、十分な準備があれば、冷静かつ迅速に対応できるのです。

これから添乗員を目指す皆さんは、ぜひ「打合せ業務」の大切さを心に留めておいてくださいね。

次回は、添乗当日の業務についてご紹介します。